空飛ぶバディネリ 2008年03月
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空飛ぶバディネリ

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『しずかちゃんの遺言』の検索ワードについて

 先日、このブログのアクセス解析をつらつら見ていたんですが、検索でここにきて下さった方の検索ワードにとっても特徴的な傾向があることがわかりました。
 今のところここにアップしたのは『しずかちゃんの遺言』一本なので、当然それについての結果です。
 主な検索語は以下のとおり。

ドラえもん 
しずかちゃん おっぱい映像
しずかちゃん 入浴シーン
しずかちゃん 放尿
しずかちゃん パンツ
しずかちゃん 名言
しずかちゃん ストリップ
しずか 自慰

 別に、この傾向をゆゆしき問題だと感じたわけではないです。
 むしろテキスト検索ならではと思えるこの現象を興味津々の歓迎モードで受けとめているのですが、それでもちょっと偏りがありすぎなんじゃないか、なんてことを思った次第。


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『しずかちゃんの遺言』連載完結

『しずかちゃんの遺言』連載完結いたしました。

 おつきあいいただけました方、どうもです。
「なにそれ?」という方はこちらからどうぞ。

 そのうち気が向いたら、周辺情報や読んでくださった方からいただいた言葉等を
アップするかも知れません。
 次回作については、また後日。

             by ハーディ・ガーディ・ばんらい

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『しずかちゃんの遺言』27(最終回)

 『しずかちゃんの遺言』 (第27回/全27回)

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27. (最終回)


 これで、私の話はおしまいです。
 結局私は、あまり上手にお話をすることができませんでした。このことについて話したいと思えば思うほど、口から出るのが違う話になってしまった気がします。所詮私はタケコプターなので、そのへんは勘弁してください。
 私はあれから一度だけ、スーパーマンさんに会いました。そのときスーパーマンさんは、ゴミの種類について話してくれました。
 なんでも、適切に処理すれば肥料や燃料になるゴミが三割、きちんと分別すればリサイクルできるはずのものが二割、どうにもならないものが一割、そしてあとの残りはみんな黒くなって死んだ人なんだそうです。
 黒くなって死んだ人はあとで佃煮にするとか言っていましたが、これは冗談でしょう。たぶん、誰かに名前を呼んでもらうまで、スーパーマンさんの星かどこかで待たせるんだと思います。
 そのときスーパーマンさんは、奇妙なことを私に聞いてきました。
「なぁ」
「なに? スーパーマンさん」
「なぁなぁ。あのさ、この世がな、この世の全てがドラ焼きで出来てるなんて、考えたことないか?」
「なにそれ」
「あるいは、この世はまるごとひとつのドラ焼きだ、とかさ」
 そんなことがあったら私の商売はあがったりですので、私は「ないない」と答えました。スーパーマンさんは「ふうん」と二回言いました。
 が、スーパーマンさんは何か別のことを言っていたのかもしれません。スーパーマンさんの本当の名前は神様なので、何を言おうとしているのかさっぱりわからないときが、私にはたくさんあります。

 あ、いいですよ。そのドラ焼き、どうぞお持ち帰り下さい。
 もうすぐドラえもんが迎えに来るはずなので、私は行きます。
 以前ジャイアンと呼んでいた人が「しずかちゃんの守り神だ」と言っていた虫にやられた痕が悪化したので、診てもらいに行くのです。しばらく戻って来られないと思います。
 だから今日は、ここにあるもの全部、お持ち帰りいただいてかまいません。
 でももし、ご注文もいただけるなら帰って来たらすぐ連絡しますので、そこの紙に書いておいていただけると嬉しいです。
 ええ、それです、そう、一番下。「イササカ 三十コ」って書いてあるでしょ。その下。
 ありがとうございます。
 私の職業はドラ焼き作りですので、ドラ焼きを食べ終わったあなたは私のことなんてすぐに忘れると思いますが、出来たらしずかちゃんのことは気にかけてやってみて下さい。
 これからのあなたに、しずかちゃんに会うことがあるかどうかはわかりませんが、しずかちゃんのお風呂場のことに思いをめぐらすチャンスはきっとたくさんあるはずです。そんなときに、今、この世界のどこかでしずかちゃんがお風呂に入っているんだなあって思うと、ほんのちょっぴり幸せになると思います。
 そういうちょっとした幸せというか嬉しさというか、そんなものがあると、いろんなことがうまくいくような気が私はするのですが、誰でもそうなのかというと、そのへんはよくわかりません。すいません。
 え?
 ああ、遺言の話ですか。うっかりしてました。
 そうですね、確かに遺言ってのが私の頭にあって、私はそういう話をしようとしていたはずなんですが、ええと、なんて言えばいいんでしょう、そのときは、全部が全部しずかちゃんの遺言だらけに思えて、ちゃんと遺言について言える気がしてて、実際、ずっとずっと遺言の話をしているつもりでもあったんですが、何故なんだろう、うまく言えないです。すいません。
 でも、そういうことってときどきありませんか。ドラえもんはあるって言ってました。スーパーマンさんだって、きっとあるっていうと思います。
 もしなんでしたら、遺言なんて言い方はすっぱりやめちゃって、「絶対ドラヤキ2」にしましょうか。
 あ、これいいですね、「絶対ドラヤキ2」。ドラえもんもきっと賛成してくれると思います。
 話だけのドラ焼きなんて、私としても初の試みです。ちょっと画期的かもしれませんね。
 じゃ、そろそろ時間なので、私は行きます。
 ありがとうございました。あなたに感謝します。
 さようなら。

                          (おわり)

おつきあいいただき、ありがとうございました。
            by ハーディ・ガーディ・ばんらい

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『しずかちゃんの遺言』26

 『しずかちゃんの遺言』 (第26回/全__回)

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26.


 冬を間近にしたある日、一仕事終えた私がお店の隣の空き地に縁台を出し、お茶でも飲もうと思ったときです。
 いつかのおばあさんが、やって来ました。
 おじいさんの手術は無事に終わったそうで、その後の経過もずいぶんといいとのことでした。
 おじいさんはまだ病床にいてドラ焼きは食べられないそうですが、こんなことを言ったそうです。
「手術から今まで、ずっとあのまずいドラ焼きのことを考えていたよ。だから今では、どこがどうまずかったのかはっきり言える。早くあのけしからんドラ焼きを買ってこい」
 おばあさんは、私の渡した湯飲みを両手で上品に持つと、一口すすってから言いました。
「おじいさん、ちょっとよくなったかと思ったら、とたんに威張りちらしましてね。今日はまず香りからチェックしてやる、ですって。なんだか、あなたのドラ焼きの文句を考えるのが生き甲斐になってしまったようですよ」
「そうなんですか。じゃあ、はりきっておいしいドラ焼きを作らないと。ようし、おじいさんに文句を言われないよう、完璧なドラ焼きを作るぞ」
 おばあさんは笑って言いいました。
「いえいえ、完璧になったら、おじいさんの生き甲斐がなくなっちゃうじゃないですか」
「あ、そうか」
「おじいさんはね、あなたが作るドラ焼きがいいんですよ、味なんて二の次なんですよ。あ、こんな言い方したら失礼でしたね」
 板塀の向こうの路地をスーパーマンさんが激しいくしゃみをしながら通り過ぎて行くのが見えました。
 おばあさんに「いえいえ」と言いながらスーパーマンさんの姿を見送った私は、おばあさんにたずねてみ
ました。こんな柄にもない質問をしてしまうのは、おばあさんの特別に上品な佇まいのせいかもしれません。
「おじいさんは、おばあさんを大切にしてくれてますか」
「何言ってるんですか。寝たきりの人が誰を大切に出来るっていうんです。毎日文句ばかり言われてますよ」
 にこにこしながら、そう言いました。
 見上げた空にはトンビが一羽飛んでいて、一度も羽ばたくことなく、空に大きく円を描き続けていました。
 私は、トンビには上昇気流が見えるのかな、と思いました。

 「ねえ、おばあさん。僕の友達に、自分の名前を忘れてしまってた人がいるんですけどね、その人、ひとの名前もわかってくれなかったようなんですよ。目の前の人を見ていながら実は誰も見てないっていうか。自分の名前を忘れてる人って、そういうものなんでしょうか」
「それはそうですよ。自分の名前を忘れてたら、何もみえるわけがないでしょう。それにね、ひとというのは、自分の名前を呼んでもらえなかったら、佃煮みたいな色になって死んでしまうものなんです。昔からよく言うじゃないですか、鵜の目鷹の目山椒の芽って」
 私は、それはちょっと違うんじゃないかと思いましたが、お年寄りの長年の勘違いというものが、とても愛おしいものに思えました。
 おばあさんは言いました。
「自分の名前を忘れるなんて、何かよほど辛いことがあったんでしょうかねえ。でもあなた、名前を忘れた方とどうやってお友達になったのかしら」
 私が口ごもっていると、おばあさんは、この話はおしまい、とばかりに、
「いい天気ですねえ。私はこの季節が一番好きですよ」
と言いました。
 私は、なんとなしにおばあさんにきいてみました。
「おばあさんは、お風呂場で暮らすしずかちゃんって知っていますか」
「お風呂場で暮らすしずかちゃんですか。そんな方は知りませんねえ」
「そうですか。そうですよね」
「でも、別のしずかさんなら知ってますよ」
「えっ」
「私の母親はしずかって名前だったんです」
「え? おばあさんのお母さんはしずかさんってお名前なんですか」
「ええ、そうなんですよ」
そう言っておばあさんは湯飲みを口に運びました。
「そうですかぁ。おばあさんのお母さんは、しずかさんっていうんですか」
「ええ。私の母親はしずかっていう名前だったんです。素敵なひとでしたよ。早くに亡くなってしまったので、私はもう母親より四十年もよけいに生きてしまいました」
 そういうおばあさんの、穏やかで幸せそうな表情を見た私は言いました。
「なんか、お母さんのいい思い出がたくさんありそうですね」
「貧しい時代でしたからね、辛いことばかりでしたよ。けれども、私が辛い思いをしたときに私の頭をぐるぐるなぜながら言ってくれた言葉は、今でもはっきり思い出せますよ。『あなたの好きなものがあなたの大切なもの、あなたの好きなひとがあなたの大切なひとよ。大切なのは鵜の目鷹の目山椒の芽。たくさん好きになりなさい』って」
 なんだかよくわからない思い出の言葉でしたが、もう、どうともアレンジしようのないおばあさんの大切な物語の一部なのは、確かなことでした。
 さっきのトンビが、まだ大空をくるくるまわっていました。

 鵜の目鷹の目山椒の芽かあ。
 しずかちゃんに会いたいなあ。
 広く雄大なお風呂場からタケコプターで大空に舞い上がる、しずかちゃんに会いたいなあ。


                             つづく...

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