空飛ぶバディネリ 『閻魔様の殉職』(第3回/全4回) by AntennaMan

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『閻魔様の殉職』(第3回/全4回) by AntennaMan

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 それにしてもでかいタンですねえ。よっぽど大きなひとなんだろうなあ。
 え、あ、そうなんですか。これ、牛なんですか。それは知らなかった。そうか、牛かあ。牛だったのかあ。牛のタンがこんなだとすると、いったいどうやって引っこ抜くんだろう。うちの備品のやっとこくらいじゃだめでしょうねえ。
 実はね、今考えてたんですよ。いや、もちろん冗談でですけどね。あたしらが抜いたやつ、ここへ卸したら結構もうかるかな、なんてね。いやもちろん冗談です。けど、あれをただ処分しちまうなんてもったいないな、なんて前から思ってたんですよ。いや、食べようなんて思ってもみなかったんですけどね、貧乏症っていうか。なんかもったいないなって。でも、あれどうに処分してるんですか。はあ、大王様もご存じないんですか。
 あたしらの部署、第三セクターにしてもらったらどうでしょうね。そいでタンを売り払って利益を上げるようにして、イメージアップの宣伝したりなんかして。ね。「脅威!嘘をついても痛くない」、なんてコピーつけて。あたしゃこうみえてもやっとこの使い方にゃ自信があるんですよ。だれもほめちゃくれませんけどね。でも宣伝はだめですか。そうですよね。やっぱね。
 ああ、なんか舌抜く話なんかしてたらやりたくなっちゃったなあ。職業病なのかなあ。なんか舌ぬきたくなっちゃったなあ。
 おお、これがタンのステーキですか。ジャンボですなあ。でかいでかい。でも、これも、そのもの丸ごとじゃないんでしょ。切ってあるんでしょ。牛かあ。牛なんてうちにゃこないものなあ。いっかい抜いてみたいなあ。
 大王様、あたしゃ前々から不思議に思ってたんですけど、なんでうちの業務は一本化しないんでしょうね。保健所なんてみんなどんどん統合しちゃってるってのに、うちはひとに関する業務ばっかでしょ。ま、イワシの舌をいっぴきいっぴき抜くのもなんだかなあと思いますけど、いっかいくらい牛も抜いてみたいし。
 え、あ、そうなんですか。嘘をつきそうにないから初めからフリーパスなんですか。なあんだ。そうだったのか。どうりで。
 いや、ついおしゃべりをしてしまいました。冷めないうちにいただきましょう。
 いや、こいつはボリューム満点。うわ、すごい。うわ。ジャンボ、ジャンボ。
 やあ、おいしいですねえ。炭火焼きもよかったけど、こう迫力で責められるとなんていうかもう。
 なんかあたし、勢いがついちゃいましたよ。もうすこしお酒たのんどきますか。コースの料理はデザート以外もう終わりだと思うけど、大王様もまだいけますよね。
 おねえちゃん、おねえちゃん。ここお酒追加。うん、十本でいい。さっきのちょっとぬるかったよ。もうちょっと熱くして。あとさ、なんかつまみになるようなの他にない。そう、じゃそのタンの干物がいいな。うん、十こ。あと、これなに。燻製。コースに入ってたっけ。いいや、それも追加。うん。十こね。大王様、他になにかありますか。いいですか。じゃ、とりあえず。


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